世界に1台の営業車プロジェクト(2)
この記事を書いた人
1976年 静岡県生まれ。CEO、ブランドマネージャー、ディレクター、コピーライター、日曜エンジニアと5足のわらじで活動中。一般社団法人ブランドマネージャー認定協会『ブランドマネージャー1級資格』保有者。
世界に一台の営業車を作ろうプロジェクト(2)
ペルソナを考える
前回の投稿で発表した『世界に一台の営業車を作ろうプロジェクト』の続編です。
デザイン会社がコーディネートする世界に一台の営業車。一体どんなクルマを作るのかと早くも気になっている人もいることでしょう。
今回のコンセプトはずばり「女性デザイナーたちが安心して運転できる、一番おしゃれな軽自動車」です。
「軽自動車」という条件は問題ないとして、やっかいなのが「おしゃれな」というワード。
一言で「おしゃれ」といっても、人それぞれに好みは異なることを忘れてはいけません。
スターズデザインには3名の女性デザイナーがいます。デザイナーとして同じ方向を向いて切磋琢磨していますが、趣味趣向はバラバラだったりします。
彼女たちひとりひとりの好みに合わせると、まとまりのない幕の内弁当のような営業車が出来上がってしまいそうで…。
そこで、僕は営業車のペルソナを考えることにしました。
ペルソナは即決でした。今回のペルソナは若手デザイナーの栗田です。
スタッフのなかで唯一マイカーを持たず、運転にも消極的な栗田ですら喜んで乗りたくなるような営業車を目指すことにしました。
チンクエチェントへの憧れ
栗田の車の好みについては、以前本人から聞いたことがあります。
彼女が乗りたい車はfiat500(通称チンクエチェント)。ミニマムでキュートなフォルムのイタリア車です。
マイカー購入の候補としても考えていたようですが、僕はその話を聞いたときに「最初は国産のほうがいいよ」とアドバイスをしました。
輸入車のトラブルの多さは否定できませんし、そもそも免許とって最初に買うクルマがイタリア車なんて生意気です(←嫉妬)
ところがチンクエチェントのようなルックスの国産車はありません。
個人的には3代目の日産マーチにチンクエチェントのような柔らかさを感じますが、ちょっと振りきれていないかもしれません。
日産パオは2代目チンクエチェントのようなヴィンテージ感があって素敵ですが、これはさすがに年式が古すぎる。
「まぁそのうちいい車が見つかるよ」とお茶を濁してその話題は終わりました。内心では(最終的にはラパンの新古車あたりを買うんだろうなぁ)と思っていました(笑)
それから数カ月。
僕は僕で営業車の増車を考えはじめた頃、インスタをダラダラ眺めていた僕の目に、なんとも興味深い写真が飛び込んできたのです。
つづく