田舎暮らしの苦労
この記事を書いた人
1976年 静岡県生まれ。CEO、ブランドマネージャー、ディレクター、コピーライター、日曜エンジニアと5足のわらじで活動中。一般社団法人ブランドマネージャー認定協会『ブランドマネージャー1級資格』保有者。
先日の美化活動に続き、今朝も朝から氏神神社の境内掃除で汗を流してきました。こういう地域活動が、田舎暮らしの大変なところ。
照りつける太陽、大量のヤブ蚊との戦い…過酷な条件下の作業に、朝からグッタリ…
他人のペースで生きる度量
都市に暮らす多くの若者たちが「田舎暮らし」への憧れを語りますが、田舎は田舎でけっこう面倒なことが多いです。
たとえば地域の美化活動は重要ですが、シニア世帯、ファミリー世帯、カップル世帯、単身世帯ではライフスタイルが全然異なるので、おもにシニア世帯のために組まれたスケジュールのなかで動くためには何かしら犠牲にすることになります。
もし皆さんが田舎暮らしを検討中ならば、防災活動、消防団、お祭り、お花見、子供会。このような地域活動の会合と称した食事会といった『地域のための時間』が、ちょいちょい『自分の時間』に入り込んでくるということを覚悟しておきましょう(もちろん都会暮らしにも地域活動はありますが、集合住宅で暮らしているかぎり、ここまでの負担はないハズです)。
田舎と都会の両方で育ってきた僕の経験から振り返ると、自分のペースでのんびりと生きていけるのは、他人との干渉が少ない都会暮らしのほうだったと思います。田舎暮らしでは『他人のペースを受け入れる度量』が必要で、いま僕はそれを鍛えているところです。
掛川市のような人口10万人規模の町ですら、そのように感じるので、過疎地のようなリアルな田舎に暮らせば、もっと色々あることでしょう。もちろん、それを上回るだけの情景の美しさ、豊かさもあると思いますが、憧れだけでは暮らしていけない厳しさも存在します。
田舎における地域コミュニティの役割
地域コミュニティに求める役割も、世代によって違いがあるような気がします。
シニア世代は「共生の安心」を、ファミリー世帯は「子供のためのコミュニティ」を、カップル世帯や単身世帯は「ゴミ捨てなどのシステムの利便」を地域に求めていて、逆に「自分が求めている以外の役割」が強まっていくと、ツールとして使いにくさを感じてしまうのです。
(愚痴っぽくなってしまいましたが)それでも地域の人の支え・見守り・コミュニケーションに支えられている面はとても大きいので、僕も境内を竹箒でバッサバッサと真剣に掃いてきました。
流れる汗の気持ちよさは、都会のそれよりも良いかもしれません。
いよいよ8月も最終週。
もうすぐ夏が終わります。