地方のデザイナーが生き残るために
この記事を書いた人
1976年 静岡県生まれ。CEO、ブランドマネージャー、ディレクター、コピーライター、日曜エンジニアと5足のわらじで活動中。一般社団法人ブランドマネージャー認定協会『ブランドマネージャー1級資格』保有者。
東京出張のついでに、デザイナーの八木、栗田を連れて、東京ミッドタウンで開催している『日本のグラフィックデザイン2019 展』にやってきました。今日が最終日とのことです。間に合ってよかった!
デザイナーが外に出るべき理由
東京出張の予定が入ると、出張当日に「デザイン・アート系のイベント」や「ウェブ・マーケティング系の展示会」が都内で開催されていないか、必ずチェックしています。そして、時間が許すかぎり視察するように心がけています。観たいイベントがない場合も、まっすぐ掛川に戻らず、話題のショップや商業施設に行くようにしています。
べつに、「遊んで帰りたい!」という訳ではありません。
仕事は山ほど溜まっているので、本来であればパッと帰社してデスクワークをしたほうが良いのですが、僕らは『デザイン』を生業にしているため、素晴らしいデザイン、空間、カルチャーに触れ、積極的に吸収することが極めて重要だと判断しているのです。
インターネットが発達して情報へのアクセスは容易になりましたが、それでも掛川のような田舎町に閉じこもっていると、デザイン感度はどんどん落ちていくというのが僕の持論。スターズデザインのデザイナーたちはデザイン人としてまだまだ発展途上だけに、日々、この「デザイン感度」を磨き続けなければいけません。
センスは「目に映るもの」によって育まれる
僕たちは「目に映るもの」によって価値観やセンスを育んでいます。
ところが、田舎で暮らしていると、他を圧倒するようなデザイン、最先端のテクノロジー、最上級のサービスなどに触れる機会が極めて少ない。
目に映る景色の中に存在するものだけで優劣を決めている僕らは、気がつけば『ユニクロの新作』を一番のオシャレ着として受け入れ、嬉々として身につけるようになります(ユニクロの服がダサいという話ではなく、価値観が狭くなるという話です)。
そんな「マジョリティど真ん中の勝負服」を身にまとって東京に赴けば、街を歩くオシャレな人々との意識の差を痛感して(このままじゃマズい・・!!)と危機感を覚えるわけです。
「これでいい」から脱却しよう
今回はファッションで例えましたが、カルチャー全般において、地方に居続けることによって芽生えていく「これでいい、という意識」に危機感じています。
このような危機感こそ、デザイナーが成長するのに必要な感覚。スターズデザインのデザイナーたちにも、その危機感を意識してもらうべく、時間が許すかぎりイベントに足を運ばせています。
経営者として「成長するキッカケ」は与えているつもりです。あとは各人がどのように刺激を受け止め、どのように動くか・・。
最後は本人の意識次第です。みんな頑張れ!