webデザインの制作実績を掲載することはリスクでもある
先日、『いままでは会社案内の資料なんて必要ないと思っていました』というブログ記事で、会社案内用のリーフレットを作成していることを書きましたが、本日、無事に刷り上がりました。
個人事業時代はこのような資料は用意していませんでしたので、いざ手にすると気持ちがより一層引き締まりますね。
中身を見ると僕の写真も掲載されています。ここで公開するのは恥ずかしいので伏せますが、八木が気をきかせてアゴ回りを少しスッキリ加工してくれました(笑)
制作実績は”今”のベストではない
ところで、このリーフレットには「制作実績」のページがありません。デザイン会社の会社案内資料といえば制作実績を載せるのが一般的だと思いますが、今回はあえて掲載しないことにしました。
ウェブデザインは、紙媒体のグラフィックよりも流行の変化が速いものです。2~3年も経てば「そういえば昔はこういうデザインが流行ってたよね」と言われてしまいますが、その要因のひとつに目まぐるしいデバイスの進化があげられます。
以前はPC、しかもWindowsのユーザーをターゲットにしたデザインをしていればよかったのですが、現在ではPCに加えてスマートフォン、Windowsに加えてMac、iOSもAndroidも…とタッチポイントがどんどん多様化しています。
PCでいえば、ディスプレイはどんどん高解像度化しています。
5~6年前は横幅850px~900px前後がウェブデザインの主流でしたが、現在は1,000px以上のウェブサイトのほうが主流です。ウィンドウサイズに合わせて可変するリキッドレイアウトも増えてきているので、そもそも横幅という概念がなくなっているのかもしれません。
どんな案件でもベストなクリエイティブを考え、その時のスタンダードな技術をもってデザインを制作している自負がありますが、こういった時代なので、納品から1~2年後には陳腐化して見えてしまうことがあるのです。それが会社案内リーフレットに制作実績を載せなかった最大の理由です。
それでは制作実績はどのように見せるのかというと、僕たちは『別紙』を用意して、会社案内のリーフレットに挟むというスタイルをとります。
リーフレットは一度に100部単位で発注しなければなりませんが、制作実績は事務所のプリンターで、その都度、最新の実績をプリントアウトすれば良いのです。
これまでウェブサイトの寿命(リニューアルの間隔)は5年だと思っていましたが、いまでは3年、いや2年を切っているのかもしれません。これからのwebデザイン業界は、顧客にかかる負担を合理的な手法をもって軽減できる企画・技術・ノウハウ・コネクションをもった会社が勝ち残るでしょう。