再掲記事

百貨店がEコマースで成功するために取り組むべきこと

この記事は、2013年2月12日、弊社の前身となるwebデザイン事務所「ローカスルトラテジー」のウェブサイトに掲載されたブログ記事の再掲版です。

元ebay幹部が英国の百貨店オンライン部門を統括!

イギリスの有名百貨店「John Lewis」のオンライン販売責任者に、元eBayのMark Lewis氏が就任したというニュースがありました。
百貨店がEC業界トップの人材をヘッドハンティングしたという事実には大変驚かされましたが、こういうニュースを目にすると、日本の百貨店業界におけるEC戦略にはまだまだ遅れがあるように思えてしかたがありません。

組織の中心でイノベーションと叫ぼう

日本国内の百貨店についても、従来型ビジネスモデルの弱体化が迫っていることは周知のことです。グループ企業の輸送力と開発力に頼った殿様商売のまま生き残れる時代ではなくなっているのです。
そして、この数年のあいだにEC部門の強化が急速に叫ばれるようになりました。
百貨店がECを強化する際に優先する戦略のひとつにM&Aがあります。高島屋が昨年実施したファッションEC専業のセレクトスクエア買収のように、「効率よくノウハウを吸収するための戦略」が続くと予測されます。
しかし、国内においてはJohn Lewisのように「eコマースのスペシャリスト」をトップに採用するという改革に踏み切ったという話を聞きません。
いま、日本にとどまらず世界中の百貨店が、プライベートブランド商品の販売や、若年層をターゲットにした低価格路線といった新たなビジネスモデルを描いています。これを成功に導くためには、EC専業のリテーラーを傘下にすることはもちろん、楽天やamazonといった大手企業との提携も視野に入れるべき時代なのかもしれません。
John Lewisが元eBayのMark Lewis氏を重要ポストに登用したのは、「百貨店という組織のなかで、求められるスペシャリストの質が変わってきている」、それを裏付けるニュースだったように思えます。
一方、日本国内の百貨店はどうでしょうか?
事業提携こそありますが、ヒトそのものを三顧の礼で迎え入れるような動きは見えません。ビジネスモデルにイノベーションを起こすなら、人事にもイノベーションを起こすことが大切なのかもしれませんね。
2017.07.28

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